今年の2月に『十七歳の十七音』と題する冊子が発行されました。
この冊子には、岩手県立大槌高校の2、3年生が東日本大震災後に詠んだ俳句と、
平成22年度の卒業生の一部が震災前に詠んだ俳句が、合わせて200句以上掲載されています。
その中から、一句紹介しましょう。
『何事も なかったように 蝉の声』
この句は、昨年の夏を詠んだものです。
今年も、夏を迎えています。
日が経つにつれて、マスコミ報道における東日本大震災に関する扱いが、小さくなっているように感じます。
震災報道で目立つのは、原発関連ばかりかもしれません。
このことは、報道の視聴者や読者である、私たちにもあてはまることかもしれません。
復興へのスピードより、記憶が薄れていくことのほうが、早いのかもと危惧してしまいます。
震災の記憶が消えても、震災の爪痕は「無かったように」消えることはありません。本当に「無かったように」なるまで、支援活動を地道に続けていきましょう。