
おはようございます。
Dさんは大学生のころ、病気で目が見えなくなった70歳のKさんに、本を読み聞かせるアルバイトをしていました。ある日、読み聞かせをしている途中、読めない漢字がありました。Kさんは、Dさんからその漢字の「へん」と「つくり」を聞くと、読み方を教えてくれたのです。
若いころは大変な読書家であったというKさんに漢字を教えられ、Dさんは自分の勉強不足を思い知りました。そして、知らず知らずのうちに目が見えないKさんに対して「教えてあげている」という自分本位な姿勢で接していたことに気づいたのです。
社内では、
「介護施設のボランティアに参加していますが、同じような経験をしたことがあります。たとえ善意のつもりであっても、上から目線の態度を取ることで、相手を傷つけてしまうことがあるのだと反省しました。相手に親切にすることで、自分が成長させてもらっているということを、いつも忘れないようにしたいです」
「電車やバスで高齢者に席を譲るとき、『してあげる』気持ちにならないように、いつも注意しています。いくら『謙虚であるべき』と理解していても、ともすれば、人間はすぐに驕りの気持ちを持ってしまうものです。そのような自分を律するために必要なのは、常に相手を尊敬し、思いやる心です。そのことを忘れず、今後も困っている人の手助けをしようと思います」
「人助けが好きなので、誰かのために働くことは、さほど苦ではありません。ただ、相手からあまり感謝されなかったり、善意が伝わらなかったりすると、がっかりした気持ちになることもあります。この話を聞いて、自分には謙虚さが足りなかったのだと反省しました。これからは、見返りを気にせず、さりげなく周りの人をサポートできる人間になりたいです」
という意見が出ました。
あなたは人に何かをするとき、「してあげる」という気持ちでしていませんか。自分本位な態度ではなく、常に相手のことを思いやりながら、「教えてもらう」という謙虚な気持ちで接しましょう。相手に教えることで、逆に自分が学ぶことのほうが多いのです。いつでも「させていただく」意識を持つようにしたいものです。
今日もみんなで「ついてる!ついてる!」