【社内のモラル教育に必要な心がけとは?】社内の悩みを解決する朝礼

2023年06月05日

コラム

今日のお悩み

Q 「社員のモラルを高めるために、道徳的な教育が必要だと感じています。とはいえ、本来家庭で行うような道徳教育を社会人にすることに不安があります。何を正しい指標とすればいいかという問題もありますし、何より素直に聞いてくれるだろうかという思いがあります。モラル教育にはどのようなことを気を付ければいいでしょうか?」

A わかります。社会人に対して道徳を教えるというのは、難しい問題です。まず、「何を正しい指標とするか」ですが、ぶれない指針としての教材があったほうがいいでしょう。教育には、一貫した考えに基づく必要があります。ただ、モラルの教育で求められるのは、専門知識ではなく高い人間性と人生経験。年長者の知恵が生きてくる場面です。信頼できる教材をもとに、経営者、リーダー自身の経験談から話をすると、従業員も受け入れやすいはずです。以下の記事もご参照ください。

次に、「素直に聞いてくれるかどうか」という問題ですが、モラル教育を行う際は、指導する側も心の姿勢を正す必要があります。上から押し付けるのではなく「共に学ぶ」という心がけを大事にしたいものです。

なかでも大事なのが「親心」です。人を育てる際には、まず相手を深く信頼し、その幸せを祈り、優しく温かい思いやりの心、すなわちその人を育てようという親心で接するようにします。

解決のため、↓↓↓の朝礼記事も参考にしてみてください.

心中は穏やかで

部下や後輩のためを思って注意したのに、その思いが届かなかったという経験をしたことはないでしょうか。反省し、改善してほしいと考えて言ったことを、相手が素直に受け取ってくれないことはよくあるものです。
誰かを叱る際には、どのような心掛けが必要でしょうか。
公益財団法人モラロジー道徳教育財団の創設者、廣池千九郎博士は次のような言葉を遺しています。
「形に怒ることあるも、心に怒ることなし」
反省を促し、二度と繰り返さないために、表面上は「怒っている」ように振る舞う必要があっても、心中は穏やかで冷静であることが大切という教えです。さらに重要なのが心からの親心で、「相手の成長と幸せを願う」ことです。感情的に怒りをぶつけるだけでは、たとえあなたの言うことが正しかったとしても、相手が素直に受け入れることは難しいでしょう。
昨今、叱るという行為は難しい問題です。しかし、だからこそ必要な場面では逃げずに取り組みたいことでもあります。叱る側の人は、まず自身の心を見つめ、反省したいものです。

今日の言葉:心に怒ることなし

『月刊朝礼』2022年8月18日

この記事の著者

梶谷 友美

『月刊朝礼』編集長

画立案、原稿作成、取材、写真撮影、デザイン、校正・校閲……。プロの技術と知識で本づくりのお手伝いいたします。イメージを形にするのが編集者の仕事です。著者が納得するまでサポートいたしますので、何でもお気軽にご相談ください。