生き残る会社になるために

2025年06月13日

コラム

企業存続に必要な社員教育

生き残る会社のイメージ

2023年、日本では約 5 万社もの企業が休業・廃業・解散を決定しました(東京商工リサーチ調べ)。
これは過去最高の数字であり、日本の経済環境の厳しさを象徴しています。このような状況の中で、企業はどのように生き残るべきでしょうか。

企業が存続するために必要なのは、優れた経営戦略、効果的な商品開発、マーケティング、財務管理など多岐にわたります。
しかし、これらすべての基盤となるのが「社員教育」です。いかに優れた戦略を持っていたとしても、それを実行するのは社員です。社員の成長なくして企業の成長はありえません。

企業存続のカギは「朝礼」

しかし、人材育成にはコストがかかります。社員教育を実施するには時間と費用が必要であり、業務に影響を与える可能性もあります。そのため、企業によっては十分な育成機会を提供できない場合もあります。
そこで注目したいのが、「朝礼」という習慣です。朝礼は、少ないコストで効果的に社員教育を行う手段として、企業経営において大きな意味を持ちます。

朝礼が「生き残る会社」を実現する理由

朝礼は単なる業務連絡の場ではなく、社員の意識改革を促し、企業の持続的な成長を支える重要な役割を果たします。
なぜ朝礼が「生き残る会社」へと導くのか、その理由を見ていきましょう。

1.企業文化の浸透と組織の一体感の強化

生き残る企業に共通するのは、明確な企業理念の共有です。朝礼を通じて、企業の使命や価値観を社員に繰り返し伝えることで、個々の意識が統一され、企業の方向性が明確になります。組織の一体感が強まることで、社員が会社の目標に沿った行動を取るようになり、変化に強い企業へと成長します。

2.社員の意識向上と積極性の醸成

企業が停滞する要因のひとつに、社員のモチベーション低下があります。朝礼では、成功事例の共有や目標設定を通じて社員の意識を高めることができます。モチベーションの高い社員が増えることで、企業は常に前向きに成長を続けることが可能になります。

3.業務の効率化と生産性の向上

朝礼では、業務のポイントや注意点を共有することで、ミスを減らし、スムーズな業務遂行が可能になります。情報伝達の場として活用することで、無駄を省き、生産性の向上につながります。結果として、企業の競争力が高まり、市場で生き残る力を持つことができるのです。

4.コミュニケーションの活性化

社内の情報共有が不足すると、業務の遅れやトラブルが発生することがあります。朝礼は社員同士が顔を合わせ、情報交換を行うことで円滑なコミュニケーションを生み出す場となります。また、チームの結束力が強まり、相互の協力体制が整うことで、企業が強固な組織へと進化します。

5.人材育成のコスト削減と継続的な成長

企業存続には人材育成が不可欠ですが、そのための研修には多くのコストがかかります。朝礼は、特別な予算をかけずに社員の教育ができるため、コストを抑えながら成長を促す手段として非常に効果的です。短時間で継続的に行うことで、企業の長期的な発展を支える重要な習慣となります。

『月刊朝礼』が社員教育に役立つ理由

『月刊朝礼』を活用することで、効果的な社員教育が実現します。

『月刊朝礼』の使い方
『月刊朝礼』の効果と機能

人間力が向上する

道徳的な記事を1日1話ずつ音読し、内容について感想を述べ合うことで以下の能力(人間力)が向上します。

  1. 知的能力……「知識・教養」「スピーチ力」「自己表現力」
  2. 対人関係力…「感謝の心」「思いやりの心」「コミュニケーションスキル」
  3. 自己制御力…「道徳心」「自立の心」

人間力が向上すると、働く意欲がアップし、また社会貢献の心が芽生え、誠実な人材が育ちます。

社内のコミュニケーション活性化

『月刊朝礼』の感想を述べ合うワークを通して、互いの意見を受け入れ、理解することでチームワークが強化されます。

個性を認め合う人間関係を構築

互いの個性を認め合い、補い合う社会「ダイバーシティ&インクルージョン」への理解が深まります。

離職率の低下

人間関係が円滑になることで働きやすい環境を実現。職場の雰囲気が良くなり、長く続ける従業員が増えることで新規採用も有利になります。

事故やミスの防止に

コミュニケーション活性化により互いへの関心が高まり、注意をしやすい関係性を築きます。また、安全への意識を普段から高めることで事故やミスを防止します。

品質の向上

従業員の仕事への意識向上により業務の効率化がアップします。

朝礼を習慣化し、企業の未来を守る

市場競争が激化し、企業が次々と廃業を決定する厳しい現代において、「生き残る会社」になるためには、強い組織づくりと社員の意識改革が欠かせません。そのために、コストを抑えながら効果的に人材育成を行う方法として、朝礼は最適な手段です。

朝礼を導入することで、社員の結束を強め、企業理念を浸透させ、モチベーションを向上させることが可能になります。企業の成長につながる「人づくり」の土台を作るのが朝礼なのです。
企業の存続と発展を目指すなら、今日から朝礼を始めましょう。朝礼を通じて、強く、変化に対応できる企業へと進化し、「生き残る会社」になりましょう。

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この記事の著者

梶谷 友美

『月刊朝礼』編集長

画立案、原稿作成、取材、写真撮影、デザイン、校正・校閲……。プロの技術と知識で本づくりのお手伝いいたします。イメージを形にするのが編集者の仕事です。著者が納得するまでサポートいたしますので、何でもお気軽にご相談ください。