
おはようございます。
後藤田正晴さんは、中曽根内閣の官房長官を3度にわたって務め、カミソリの異名をとった政治家です。後藤田さんは、生前のインタビューで、次のような言葉を残しています。
「とかく情報というのは、耳に心地よいものばかり入ってくる。それが一番危険。悪い情報も入ってくる体制を作らなければならない。補佐役は、トップに耳が痛い話もできなければならない」
社内では、
「部下はトップの耳に、悪い情報は伝えたくないものです。しかし、日頃から諫言を聞き入れる度量があり、部下と頻繁にコミュニケーションをとっているトップであれば、問題が発生したときでも、部下は伝えやすいはずです。そんな風通しのよい職場づくりが必要です」
「悪いことはいち早く上司に知らせることが大切です。それにより、問題が大きくならないうちに対処できます。悪い知らせは、早く対処できる良い知らせと捉えるようにしています」
「周りにイエスマンばかり集まらないよう、まず悪い情報を伝えてくれる部下を大切にしています。悪い情報を伝えてきても叱責したり、はねのけたりせず、詳しく聞くようにしています。部下たちにも、そうするように指導しています」
という意見が出ました。
政治家の不正やモラルの低下を浮き彫りにする事案は後を絶たず、一般企業による不祥事も次々に発覚しています。もし、問題の火だねがくすぶり始めたとき、その真実をトップが把握できる体制であれば、事態は最小限で収まったかもしれません。部下の勇気、それを受け止めるトップの器の大きさが、組織を守るのです。
今日もみんなで「ついてる!ついてる!」