本日の朝礼は「段取り八分」です。

2016年2月12日(金)

おはようございます。

2日間の経理研修に参加したときのことです。

ほとんどの受講者が、休憩のたびに、しきりに会社やお客さまに電話をかけていました。そんななか、ほとんど席を立たない人がいました。アパレルメーカーの経理課長ですが、彼は、「2日の間に、どのような問い合わせがあるかわかっています。ですから、私がいなくても仕事が回るように段取りをし、全てを部下に任せてあるのです」

他社の社員も、彼の言動に賛同し、自分もやってみようと言っていました。予想もしなかった突発事項であっても心配のないよう、段取り上手な人になりましょう。

社内では、

「この経理課長は、2日間の研修のためだけに部下に段取りを伝えたのではなく、日頃から仕事をするなかで、さまざまな対応の仕方を教えていたのだと思います。そのため、予想もしないことが起こっても、部下に対応できる力が備わっているのです。私も管理職ですので、日頃からそのような体制を作っていくよう、さらに努力していきます」

「以前、研修に参加したとき、休憩時間のたびに、どこかへ電話をしている人がいました。『その仕事は自分にしかできない』ということをアピールしているように見えました。しかし、仕事は組織で実施しているものですので、その人しかできないという体制はよくないと感じました。専門性のある仕事もあると思いますが、うまく段取りをしておけば、短期間ならば対応できるはずです。また、事前にお客さまにお断りの連絡を入れておくということも、段取り上手だといえます。さまざまな状況を考えて、手配しておけるようにしたいと思いました」

「私は、人に任せることが苦手です。任せて失敗したら困ると思ってしまうため、何でも自分でしてしまいます。あるとき、上司に、先のスケジュールも考えて段取りをし、余裕ができた時間に後輩に日頃の仕事を教えるよう、指示を受けました。言われたことを実施すると、自分自身にも余裕が生まれ、新しい仕事にも挑戦できるようになりました。うまく段取りできれば、余裕を生み出すことができ、新たなことにも着手できるのです」

という意見が出ました。

仕事の段取りがうまくできる人は、組織や部署のことをよく考え、長期的な視野で物事を判断できる人です。そのような人は、仕事のなかで部下を育てていくため、部下から信頼されます。また、自らも部下を信頼しているために仕事を任せられるのです。それにより、信頼関係が生まれ、強い組織になるのです。すると、突発事項が起こった場合、自分がいなくても、同僚や部下が対応できるのです。

周囲の人の状況を常に考え、どのようなことが依頼できるか、また自分が手伝えるかを考慮して、段取り上手な人になりましょう。

今日もみんなで「ついてる!ついてる!」

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