
おはようございます。
投資戦略家のマイケル・J・モーブッサンは、自著『まさか!?―自信がある人ほど陥る意思決定8つの罠』でこのように述べています。
「ほかの人の意思決定を分析するときに、私たちはその人の決定を『性格』によるものだ、と考えてしまいがちである」
これは、たとえば部下が失敗をしたときに、部下の性格が失敗を招いたと考えることです。しかし、著者はこのように警告します。
「その人の性格について考えるよりも、その人の置かれた『状況』について深く考慮することである」
つまり、個人の性格が失敗を招いたのではなく、失敗せざるを得ない状況であった可能性を考えなければいけないということです。情報量が少なかった、計画に不確定要素が多かったということです。そうすれば状況を改善する施策を考えられます。
上に立つ人は、まず性格よりも状況を考えるようにしましょう。
社内では、
「問題の原因を担当者の性格に置くよりも、状況に置いたほうがより俯瞰的に問題を捉えることができると思います。そうすることで、次の対応策を考えることができ、問題を解決していけるのではないでしょうか」
「状況を鑑みることはとても大切ではありますが、やはり個人の資質も問題には大きく関わってくるのではないでしょうか。相手の性格や能力、経験などをしっかりと把握し、適切な人員を配置することも、やはり大切だと思います」
「まず状況を考えることで、問題を客観視することができます。そうすれば対応策を考えることができます。問題点を明確にし、その一つ一つに対応策をきちんと事前に練っておけば、個人の力だけでなく、組織としての力が発揮できると思います」
という意見が出ました。
「あの人は短気だから、他の選択肢を考えずに、早急に間違った判断をした」というような分析をしたことはないでしょうか。まずは「他の選択肢を知ることができない状況に置かれていた」という可能性を考えることが大切です。そうすれば、きっと別の課題が見え、新しい問題解決方法を見つけることができるはずです。
今日もみんなで「ついてる! ついてる! 」